資政殿(チャジョンジョン)・泰寧殿(テニョンジョン)他
資政殿(자정전) 泰寧殿(태녕전)

慶熈宮は地形を上手く利用して建物が建てられている。資政殿は実際に政務を行うところであるが、地形の関係で正殿よりも高いところに築かれている。また、粛宗(スクジョン:숙종)が死亡したとき(1720)、ここがもがりのための殯宮とされたりもした。
 
泰寧殿は資政殿に向かって左側のさらに一段高いところにある。特に目的を定めて作られたものではなかった。英祖(ヨンジョ:영조 在位1724-76)の姿を描いた絵(御真=オジン:어진)がここに奉安されたりもした。
 
泰寧殿のには小さな岩窟から水のわき出すところがあり、瑞岩(ソアム:서암)と呼ばれている。もともと王岩と呼ばれていたために、この場所に慶熈宮を作ったという話も残されている。泉から流れるところには水路が掘られている。
 
このほかに慶熈宮の跡を示すものとしては、ソウル市立歴史博物館の庭に発掘された当時の井戸と水路が残されているだけである。

泰寧殿と瑞岩 瑞岩と水路 井戸と水路

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