2002年授業(第23回目から第26回 目)

第23回(1/31) 楽器体験(韓国YMCA)

1 韓国YMCAの由来
   東京にいる韓国人留学生が1906年に作った。1919年2月8日、ここで独立宣言が発表された。
   それが、韓国の3.1独立宣言、中国の5.4運動、インドの独立運動などに影響を与える。
2 楽器紹介
   YMCAに通っている在日の高校生が見本を見せる。
3 楽器演奏体験
   基本的なリズムを教えてもらい、たたく(チャンゴ)
   サムルノリの中に出てくるかけ声(ハヌルポゴ、ピョルポゴ・・・)を言う
   サンモ(帽子)をかぶった様子を見せてもらう…2人実体験。カヤグムも体験(琴をやっている生徒がいたため)
感想文より
   ・(琴について)形の似通った楽器があることで、日韓は本当に近いと思った。 
   ・ビデオで事前に見たときはおもしろそうでなかったが、叩いてみたらおもしろ かった。
   ・日本の宮廷音楽に比べると雑な頭に響く感じがしたが、やってみると難しくて 悔しいばかり。
   ・世界史で習ったことが身近にあって本当にびっくりした。
   ・まだクン、タ、クンが頭の響いている。雅楽は日本のものなのにあまり身近でな いが、チャンゴ体験で韓国の楽器は身近になった。
   ・太鼓を教えてくれた在日が普通に日本語で 話しているのが不思議だった。よく 考えれば当たり前だが。自分の国のことを学ぼうと
    していることに感心した。など

第24回(2/6) 復習
1  「好きやねん」の表現を読む
    挨拶の表現、自己紹介
   〜が好きだという表現
2 韓国に対する質問
3 韓国YMCAの体験についての感想
   早いうちに、これを使って表現の練習をしておいてもよかった。最低限1年間韓国語を勉強したという意味で、これだけは知っておいて
   ほしいという表現 が多く含まれているからである。

第25回(2/14) 復習
1 「好きやねん」の表現を読む。
    否定表現、これ、あれ
2 「맛의 달인=味の達人(美味しんぼう)」を読む
 まず辞書を引く。「맛= 味」の「달인=達人」、「『야채=野菜』が 『위험=危険』だ」であることを確認。
 「つ」で終わる音の多くが「r」になることなど漢字との対応について説明。
 辞書を使い、6班に分かれて読み、意味を想像したのち、日本語版と意味がほとんど同じであることを確認する。
 (考察)辞書があればある程度読めることを確認させる目的。美味しんぼ うの場合、日本語自体が難しく必ずしも適切でない。
     ドラえもんも準備したが、こちらは반말が多すぎて使いにくい。 子供向けの本などが教材として必ずしも適切でない証拠。
     習熟度に差はあるが、1年間でよくここまで来たと思う。

第26回:2月28日 最 終講義

1年間の感想(抜粋要約)
 ・ゆっくりなら読めるようになった。駅や街角のハングル表記がわかるとうれしい。北朝鮮関連のニュースも多く、ごくたまに知っている
  単語が出てくる。キムヘヨンさんが来て質問に答えてくれたのが一番印象的だった。
 ・少し文字や単語を覚えただけで楽しく、人に話してみたりもした。
 
 ・英語のような文法の息苦しさはなかった。生きた言語を学べた。実際に韓国で言葉を使ってみたい。(参考 以前「英語は『やらさ
  れている』という感じがするが、韓国語は自分から選び、楽しみとしてやっているので気楽だ」と書いていた。)
 ・韓国へ行ってみて、自分が何をしたいか言わないとまるで伝わらないことがよくわかった。
 ・授業が始まった頃は見たことのない文字に頭が混乱したが、なれてくると町中に韓国語があり、今まで気にとめなかったニュースでの
  韓国語も授業で習った単語とかが聞き取れると嬉しかった。
 
 ・全然韓国について知らなかったが、少し韓国を知ったような気がする。
 ・北朝鮮問題などテレビで北朝鮮の番組が流れるたびに聞き取れる単語があって喜び、ニュースに注目するようになった。
 ・韓国ノリのパッケージやエゴマのキムチのパッケージがよめて優越感に浸れるようになった。
 ・簡単だからとシンプルにスタートしたため馴染みやすかった。暗号だったハングルが文字に見えてきたのは不思議だった。
 ・記号のような文字が読めるようになったなんて「感動」だった。

<考察>ネイティヴとの会話、チャンゴ、料理など1学期に1つ程度体験的要素をとりいれたが、おおむね反応はよかったようだ。授業は
    細かい発音、文法から入ることを避けて、徐々に慣れていく 方法をとっているが、従来の語学教育とは異なったイメージをもって
    もらえるようだ。先々勉強を続けたいと書いてくる生徒も多かったが、韓国語だけでなく語学そのものの面白さを感じてもらえると
    よいと思う。文 字がある程度読めるようになると、目の前にハングルが意外に多いことに気がつき、それがおもしろくもあり、不思議で
    感動したと書いてくる生徒が多かったが、物事は関心をもつことで、はじめて認識できるということを改めて感じさせられた。

前回の授業    目次    HOME     2003年 度の授業