タイ・ターイ語系は、８つの民族に分類される人口３１０万人のグループで、その人口はベトナム全人口の４.８％を占める。タイ族、ヌン族、サンチャイ族、ジャイ族、ボーイー族は、ベトナム北部の東北地方に住んでいる。一方、ターイ族、ラオ族、ルー族は西北地方からタインホア省の西部にかけて住んでいる。

タイ・ターイ語系に属する民族の一部の祖先はベトナムにおよそ２千年前から居住している。その他の民族は、ここ数百年の間に移住してきた人たちである。

 
タイ・ターイ系民族は農耕機具と合理的な水利システムに支えられた高度な水田耕作技術を持っている。機織り、様々な色の糸を使った織物などの手工業も発展している。

 
彼らは父系家族制度にまだ移行していない。クアン、フィア、タオと呼ばれる領主方式に基づく家族組織が早くから現れていた。彼らは祖先を崇拝し、また様々なレベルで儒教、仏教、道教の影響を受けている。彼らの伝統的文化価値が他の民族に少なからぬ影響を及ぼしている。多くの地域で、タイ語またはターイ語が共通言語として用いられている。

 

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