鐘桜
2003年1月3日  
北京市内
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鐘桜
明、清代には大銅鑼が時を告げていた。現在のものは17 45年に再建されたもの。
高さ47.9mあり上からの景色は良い。
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北京の旅行記−6
5.北京の安全と交通について

@ 北京市内ではかなり路地裏まで歩いたが危険は全く感じなかった。感心したのは街中が清掃されていることである。下町にも2〜300m間隔でトイレがあり、しかもかなりきれいで番人も居るから安心である。トイレには温風乾燥機が設置されているが、訪れた全てのトイレで故障していた。屋台の近辺も絶えず掃除されている。

 タクシーの運転手曰く、中国では失業すると政府が最低限の手当てを支払う代わりに清掃や洗濯をさせているとのこと。但し所かまわず「つば」を吐く習慣は改善されていない。

 屋台で釣銭を騙されかけた話をすると、「そのような場合付近の警察に話してくれ。中国の警察は力が強く、悪いことをすると罰金を取る。払えないと列車に乗って家までついて来る。地方から稼ぎに来ている農民に悪いのが居る」と言っていた。

 京劇が夜の10時10分に終了し、夜道を30分歩いてホテルに帰ったが安全な感じだった。勿論大通りを歩いて帰ったのだが。むしろ東京の夜の方が怖い。
2008年の北京オリンピックに備えて、安全や清掃に関して政府の方針や啓蒙がかなり浸透しているようにも見えた。

A 市内の一般道路や高速道路は幅員が非常に広い。高速道路は片側3〜4車線あり東京の首都高速や大阪の阪神高速のようなケチな高速道路ではない。郊外の国道も中央分離帯こそないが広い幅員である。
自動車は思ったより落ち着いて走っていた。シーズン外であるので交通量が少ない事もあるが、旅行中に事故を目撃したことは無かった。ただし郊外ではマナーの悪い車も多かった。タクシーの運転手によると、最近は農民でも車を購入できる人が増えており、彼らは車社会に馴染んでいないので運転が危ないとのこと。農民の車はナンバープレートの記号で判別出来る。

 郊外ではタクシーもかなりのスピードで飛ばす。但しチャーターしたタクシーの運転技術は上手く、農民の車には注意し、雪道に入ると速度を落としていたのでまあまあ安心だった。
 市内の交差点の横断歩道は気をつけないといけない。日本では青信号の場合歩行者優先であるが、中国では青信号の横断歩道でも右折の車は歩行者より優先である。しかも警笛を鳴らせば歩行者に警告したとみなされ、事故が起こった時歩行者にも落ち度があったことになる。実際には殆どの車が右折時にスピードを緩めているので、注意して渡れば問題ない。

 2008年のオリンピックを目指し高速道路をさらに増やし、地下鉄も延長すると言っていた。
高層ビルもあちこちで建設中である。5年後はかなり様子が変わっているのではなかろうか。
経済成長に伴って色々な人が集まり、治安は逆に悪くなっているかも知れない。

 どこの国でも言えることであるが、安全は全て自己責任である。それなりの知識と心構えと服装が必要と思う。以前の出張で「青島」を訪れた時、瞬間の油断で財布を抜き取られた経験がある。

                                       平成15年1月9日 記
                           
補:
 中国のビザは個人で中国大使館に申請しても駄目で、資格を持った旅行社を通す必要がある。日本の大手旅行社のツアー募集では、ビザ取得のため出発21日前には申し込み手続きが必要とパンフレットに書かれているが、中国ビザ取得専門の小さな旅行社に頼むと、2日で取得して貰えた。しかも大手旅行社の半額である。