展望台よりモレノ氷河を望む
写真−79
氷河国立公園(アルゼンチン)
2007.2.13
氷河の縮小後退‥‥
世界的に後退期にある氷河群の中でモレノ氷河は 1910年に初の調査が行われて以来80年間成長を続け、活発な「生きた氷河」として有名だった。しかし今では地球温暖化の影響で南アンデスの降雪量が減り、氷河の成長力が低下しているようだ。アルゼンチンの「パタゴニア大陸氷河研究所」の調査ではモレノ氷河の平均速度も1日に1.5m(以前は2.0m)に落ち、氷壁の高さが低くなってセラック(氷塔)の割れ目が拡大した。 40年前、高さ80mに達していた末端部も今では40〜50mに低下しているという。
氷河の減少、 80年代の3倍‥‥
上記 に関連して 1月30日の読売新聞に次のような記事があった。
国連環境計画(UNEP)は 29日、世界各地で氷河の縮小が急激にペースを速めており、2000〜05年の間に観測された氷河融解のスピードは、1980年代の3倍に達したとする最新データを公表した。
欧州アルプスなど世界の 9山脈、約30か所の氷河で行った調査結果によると、各地の氷河の厚さは、平均で年約60cm減少。この氷が解け出すスピードは、90年代の1.6倍、80 年代の3倍のペースに相当するという。また、05年に計測した氷河の厚さは、前年に比べて各地の平均で約62.5cm縮小。04年は、同約72.5cmの氷が消失した。