雄大なアルゼンチン湖
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写真−51
アルゼンチン湖
アルゼンチン湖畔(アルゼンチン)
2007.2.10
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砂漠化の進行‥‥
パタゴニア地域のアルゼンチン領は大部分がパンパと呼ばれる単調な草原地帯である。写真のアルゼンチン湖の東側(手前)は広大なパンパとなっている。パンパの 牧畜危機にいっそうの拍車を掛けるのが羊の過剰飼育による土地の荒廃。パタゴニアは雨が少ない上に強風にさらされるので、蒸発率が高く土壌の水分含有量は少ない。

羊が導入される以前は、野生動物の餌の需要と表土の草木の生態システムは平衡が保たれていた。それが今ではパタゴニア全土の 90%が牧場となり、土地の能力を大きく超える多数の羊が飼育されるようになった。飼育限界を超えた過剰な羊は草を根まで食い荒らし、強風と相俟って裸地を広げ、急速に砂漠化を進行させる。ほんの数十年前には見事な草原だったところに醜い有棘低木が増え、風の強い日には竜巻状の砂柱があちこちに立ち、広大な不毛地帯が広がった。(以上書籍情報抜粋)