クンドゥリの金曜市
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写真−55
クンドゥリの金曜市
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2006.11.17 
少数民族は強くなれるか‥‥
今回の小旅行で感じたインドの少数民族に関しての印象である。例えインド憲法で保護された指定部族と言っても所詮は今後も弱い立場が続くと思う。彼らが村を出てインド社会に同化した場合、結局は小作農民的な、或いは出稼ぎ労働者的な下層民に同化 し、忌まわしいカースト外のポジションである不可蝕民の立場になる人が多くなるのではなかろうか。カースト制が実質的になくなるにはかなり時間を要すると思う。カースト制の消滅よりも、悪い意味での近代化が先行するようにも思う。ゴンド族やガダバ族もかつては誇り高き民であった筈だが‥‥‥

また、訪問した少数民族のどの村にも特別な地域があり、そこでは少数民族以外の人々が最下層のカーストとして働いている現状も今回のツアーでかいま見た。救い難い現状と人間の支配欲のおぞましさを感じた。現地ガイドの見解では、一人の人が例えば200人を使役するのは大変だが、カーストによるグループ分けがあれば少ない指示で済む利点があるのでカースト制が出来たのではないかとのことであった。 ある書物では、アーリア人が侵入してきたとき、先住民であるドラヴィタ系種族やオーストロ・アジア系種族を支配するために土着の宗教を利用してカースト制が徐々に成立したとの意の記述もあった。