ヒマラヤの生活(4)‥‥マナ村にて
写真−92〜94
2008.8.2
16:27
2008.8.2
17:40
2008.8.2
17:10
写真を嫌がる‥‥
マナ村のチベット族の老人は写真撮影を嫌がった。単に恥ずかしがっているとの意見もあるが、私はその種族の経験してきた歴史が深く関与していると思う。
今回の旅行でインド人(特にシーク教徒)は写真撮影をとても好んだ。登山中に私のカメラに群がって「写せ」、「写せ」と言う。止むを得ず無駄な写真を数多く撮ってしまった。
シーク教はその激しい迫害の中で、多くの犠牲を出しながらも戦って来た。そして、屈することなく商売・軍事面などに打って出て、数多くの成功者を生んだ。その歴史により開放的・進取的な性格が培われたのであろう。
マナ村のチベット族も、推察ではあるが迫害を受けた歴史は長いのでなかろうか。彼らは他民族の迫害を耐え忍び、人里離れた高地に住んだ。「隠れ住んだ」と言っては語弊があるかも知れないが、その歴史の中で忍耐強くかつ「排他的」な性格が培われたのではなかろうか。「排他的」であったゆえに写真を嫌がる。
迫害を受けて流浪の歴史を繰り返してきたベトナムの山岳部少数民族を3年前に訪れたときも、「モン族」はやはり写真を嫌がった。
マナ村の人々はウールを紡いで、編んでセーターや帽子を作り、それを観光客に売っている人が多かった。
老人(男の)も編み物をしていた。