パロ・ツェチュ祭
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写真−7
パロ・ツェチュ祭
パロ・ゾン
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2004年4月4日 
観光客のマナー ‥‥
次々に色々なものが出てくる。 後の赤い服は僧侶扮するアツァラ(ピエロ)である。

ツェチュ祭では観光客、特に欧米人(国名はビデオ機材に張ってあるシールで推定できるが確信はない)のマナーの悪さが目立った。

祭が宗教的な行事と言うことを理解せず僧侶の踊っている輪の中に入ってしつっこくビデオ撮影をしたり演劇に合わせて奇声を発している。ブータン人が観劇している前を平気で何度も我侭に立ち歩く。祭の会場で帽子を脱がない。女性はノースリーブで祭を見物をする。早朝の暗がりの中のトンドル(大仏画)の開帳の時にビデオのライトを点ける。数え上げたら限がないほどの傍若無人ぶりだった。欧米人はこれらを自分達の自由と権利だと言うかも知れないがそれほど単純な問題ではないと思う。

感心したのは踊り手の中のアツァラ(道化役)がおどけながら鞭を振り回して追い出していたことである。警官もいるのだが警官は何もせず、道化役がマナーの悪い観光客を追い出すところに弱小国ブータンの智恵があると思う。

日本の他のツアーでもマナーの悪い女性が一人居た。彼らは他国の文化を理解できず理解しようともせず、野蛮な奇祭を見物しているかロックのダンスホールに来ているような気分なのであろう。欧米人の中にはキリスト教以外の宗教は野蛮な宗教と思っている人がいるのかも知れない。日本で神前結婚式を上げているところに突然断りもなくどやどやと入り込んでビデオ撮影されたら気分を害するのは当然である。

以前は立ち入り可能や撮影可能だった場所が不可になったところが多いとのこと。当然と思う。我々も若い僧侶が経典を暗記しているところに立ち入ったが彼らは気が散っているようだった。

出発前には外観だけしか観光できないと聞いていた箇所が実際には多くの場所で内部に入って観光できた。これは規則がそれほどはっきりしていないうえに、現地ガイドの実績や交渉力とか旅行社の実績とかその時の先方の気分とかいろいろあるらしい。日本人が仏教徒と言うことで得をしたこともあったようだ。観光客の雰囲気で先方の気が変わることもあるだろう。

ブータンも近代化の影響を受け始め、さらに観光客の増加がブータン人の心に変化を与えるのも避け難い。旅行者としては少しでもそれを遅らせて欲しいと思う。

成田からバンコックの往復便はアメリカ系の航空会社だったが荷物検査がとても厳しかった。旅行しにくい時代になってしまった。