頭に来たことシリーズ
5.通勤快速
2002/10/27(Sun)
東京に居を移す時、調布市を選んだ。
理由は新宿から(新宿まで)京王線の特急で15分、しかも特急は10分毎に運行され交通至便なことと、環境が田舎過ぎず、都会過ぎずちょうど良いと思ったからである。
不動産業者斡旋の調布駅近辺のアパートはどこも「新宿へ15分」を謳い文句にしていた。
アパートを契約してから駅でじっくり時間表を調べて愕然とした。
特急があるのは午前9時以降でそれまでは通勤快速と各駅停車しかない。乗るのは朝の通勤時間帯の7時20分頃である。
各駅停車が特急の倍以上の約32分掛かるのはまあ常識の範囲であろう。ところが通勤快速も特急の倍の30分掛かるのである。
この理由もだんだん分かって来た。京王線は通勤の超過密地帯である。朝の7時台は1時間に30本近い電車が調布より新宿へ向かっている。それも山手線のように単純に全ての電車が各駅停車ではなく、各駅停車と通勤快速の数をほぼ同数とし、これらを巧妙に組み合わせて最大の人間を輸送するようにシステムが出来上がっている。
目的はトータル輸送人員の最大化である。通勤快速を優先すると各駅停車が犠牲になる。
通勤快速の追い越し地点、駅のホームの組み合わせなど観察すればするほど感心してしまう。乗務員や駅員の態度もJRに比べれば遥かに感じが良い。
最初は通勤快速30分が頭に来たが、この緻密な輸送システムと乗務員、駅員の態度で感情は良い方に変化した。単純に「新宿へ15分」を信用した当方が悪いのであろう。