問題その@
レーザービームで、キーホールを開けたとき、その強烈な熱量により、金属蒸発が起こります。
金属蒸発が起きるのですから、と〜ぜん金属蒸気が発生します。   これがクセモノです!
別名ヒューム!
キーホール形成と同時に一気に噴き出します!
汚いです!  臭いです!  粉っぽいです!
問題そのA
ネフレス吸収現象(多重反射吸収)により、発生したヒューム(金属蒸気)にレーザービームが当たると、プラズマが発生してしまいます。
この、プラズマ現象が起こると、レーザーエネルギーを吸収(屈折・散乱)させるので、鉄板に到達する前に消費されてしまい、鉄板に照射されるレーザービームが減少し、キーホール・溶融池の溶け込み深さが低下してしまいます!
     コレはいけません!
問題解決法!
そこで登場するのが、どっかの大学の先生が考えたシールドガス(Arアルゴン・Heヘリウム)等の不活性ガスであります!
このシールドガスを横方向に向けた、ノズルから勢いよく噴き出します!
そ〜すると、問題@ABのヒューム・プラズマ・酸素が吹き飛ばされて、レーザー溶接がうまいこといきます
この時、シールドガスの代わりに酸素を吹き付けると、溶接どころか、一気に鉄が燃焼して焼け落ちてしまい溶断になってしまいます!
実際に金属加工の分野では、レーザー切断としてその工法を使ってる所も有りますが、  
しかし、ここは、レーザー溶接の研究開発所であります!
Ash-ra君は、あくまで溶接にこだわります!
ちなみに、当研究所ではシールドガスにアルゴン(Ar)を使ってます。