軽さや遊び心を加える前に、1950年代〜60年代のメイクのテイストを知っておきましょう。まず、1950年代のメイクは繊細で、完成度が高く、正統派の美しさがあります。50年代のメイクを具体的に挙げると・・・
◆ハーフマット※1で、キメ細やかな白い陶器肌。
◆目尻を太くハネ上げて気高さをつくるアイライン。
◆瞳を縁取る豊かなまつ毛。
◆そして白い肌をより際立たせ、正統派の女らしさを象徴する赤い口紅。
このメイクは、白・黒・赤の最低限の色をていねいに使って仕上げ、一つ一つの色の効果を最大限に引き出しているメイクです。次に、1960年代のメイクは若々しく、他の年代と比べると一番個性的で、1960年代の雑誌(VOGUE)の女性の写真を見ていると、私は、独自の自由なスタイルを構築していく女性を思い浮かべます。この時、私は生まれていなかったので、本当にそういう女性がいたかどうかは分からないのですが・・・。60年代のメイクを具体的に挙げると・・・
★ブルーやホワイトのアイシャドウを塗ったまぶたや太いアイライン。
★マスカラを上下に2、3本固まるくらいにたっぷりと塗ったまつげ。
★ホワイトに近いピンクの口紅でアヴァンギャルドさを強調している。
★60年代の香りを色濃くする、つけまつ毛や上まぶたのダブルライン。※2
★目を一回り大きく見せるために、下まぶたにホワイトペンシルのインサイドライン※3や目頭にホ ワイトシャドウを加えている。
これらのメイクテクニックは、60年代のメイクのキーポイントです。
※1.ハーフマットとは、つやがある質感とつやがない質感の中間の質感のことです。
※2.ダブルラインについての説明は、「今の軽さとメイクテクニック」のコーナーをご覧下さい。
※3.インサイドラインとは、まぶたの内側の粘膜の部分に入れたラインのことです。
1950年〜60年代のメイク
↑1950年代のメイクのお手本
オードリー・ヘップバーン
↑1960年代のメイクのお手本
ツィッギー
1950・60年代のメイクのエッセンスを取り入れるときに必ず参考にしたいのが、オードリー・ヘップバーンとツィッギーです。
1950年代の女性の眉は長めでアーチ型なのがほとんどですが、それに対し、オードリーは短めで太く直線的な眉・・・これがオードリーのみずみずしくイノセント、なのに、洗練された印象を醸し出しているのではないかと思います。眉だけでなく他のパーツも、他の女優にはない独自のスタイルを持っているところが、死してもなお、人を惹き付ける魅力となっているのでは?新たな流行を創り出し、かつての美人女優の条件をことごとく打ち砕いてしまったオードリーに拍手!
ツィッギーの方は、名前のとおり小枝のように細く、コケティッシュでロリータ風のお人形のような大きな瞳が印象的ですね。ツィッギーの写真をよーく見ると、下まつ毛を黒のライナーで描いているのを今さっき発見!今まで気づきませんでした(笑)すごく近くで見ない限り、描いているとは気づかない描きまつ毛、目元を大きく際立たせたいときに描いてみては?ただし、にじみに強いライナーを使うのを忘れずに。せっかくの描きまつ毛がにじんでは、大きく際立たせた目元が台無しになってしまいます。描きまつ毛を描くときに最適のアイライナーは、リキッドライナーかケーキライナー(水で溶いて使うもの)です。なぜなら、ペンシルとは違い、リキッドやケーキタイプは、くっきりとラインが引け、より本物のまつ毛に近いものが描けるからです。根元から毛先に向かって少しずつ細くなっていくように描き、全体的に少しカーブぎみに描くと、本物のまつ毛のように仕上がります。目元を強調したら、他のパーツはほんの少し手を加えるだけでOK。これが、きつくならず、印象的な目元をつくるポイントです。
2003/04年秋冬のメイクは、全体的にクラシカルでエレガントな1950年代の女優風スタイルと、アヴァンギャルドでコケティッシュな1960年代のスタイルが主流となっています。ただし、そのスタイルをすべてまねしようとすると、メイクが今の街中と合わず、不自然になってしまいますから、注意しましょう。不自然にならないためのポイントは、1950年〜60年代といった昔のスタイルには、今の軽さを加えることです。それではこれから、1950年〜60年代のメイクとベースメイク、アイメイク、リップメイクの注目する色と質感、今の軽さの加え方を書いていきます。さらに、私がおすすめするメイクパターンもいくつか紹介しています。また、普段使えるメイクテクニックも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。