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sky新潟市政特集
<04年11月25日更新>
しのだ市政―
船出から2年
篠 田 昭
  新潟市長
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(11月24日夜、新潟市の市民プラザで開かれた「じゃ〜ん!から2年」集会でのプレゼンテーションの要旨です)
皆さん今晩は。大勢お集まりいただきありがとうございます。この1か月、あらためて2年前の選挙公約を思い起こしていました。

何といっても合併、政令指定都市づくり、これをキチッとやるということが最も大きな柱でした。そして、それをキチッとやるためには市役所改革が欠かせませんよということでした。

そして私どもは市民の力、これをまちづくり、あるいは産業活性化に大いに活用させていただきたい、こういうことも公約の大きな柱の一つでした。そういう中で安心、安全な暮らしづくりを大きく前進させたいと、こういう構成で公約を発表させていただきました。


で、まず最大の柱だった広域合併と政令市ですけれども、これは皆さまご承知の通り、来年の3月21日に78万都市が誕生するということが官報に掲載され、全ての作業が終了しています。

それ以外に巻町との合併協議が法定協の段階に進んでいます。これが年度内に知事に合併を申請するところまでいけば、区割りに巻町を入れて審議をいただくことが可能になりますので、14市町村で政令市をつくることができる状況になっています。


まあ、手前みそかもしれませんが、今回の合併については、新しい市の理念と目標をお互いが共有しましょうということでやってきた。この目標理念明示型であったことが、うまくいった理由の一つではないかと思っています。

もう一つは、情報を積極的に開示しましょうという情報開示型でやってきたこと。そしてもう一つ、合併のデメリット、懸念、不安を消していくためには市政改革が必要だという考え方で、市政改革を合併協議と並行して進めていく市政改革並行型でやってきた。こういう3つの切り口が、他の地域の合併よりも明確に示されたと思っています。

そういう中で、編入される側の議員の皆さん、特別職の方々に原則失職という大決断をいただきました。これを任意の協議会の段階でいただけたということが、全県の合併を引っ張っる要素になり、新潟方式として全国に誇れる内容になったのではないかと私は思っています。


さて、それとセットの市役所改革はどうなったかということです。
これについては、この2年間で最大の痛恨事ですけれども、公正取引委員会から立ち入り検査を受けた、あるいは新潟地検の強制捜査となった談合問題。これが大変残念な出来事でした。

これほどの悪弊といいますか、悪しき慣行、これが法に触れるところまで新潟市役所に巣食っていたということは、私は申し訳ありませんが市長選挙に出るときに想像もしておりませんでした。

入札改革、これは間違いなくやらせてもらわなければ困る。あれだけの高い落札率は、談合がやられているのではないかという疑いが十分持たれるわけですから、その疑いが持たれるだけでこれはダメ。従って入札改革は1年以内に必ずやりますということで準備をしたわけですが、その改革をやる直前に公取の立ち入り検査を受けてしまったということです。

これについては、入札改革を準備しておりましたので、すぐ改革を断行させていただいて、全国的にも珍しいほどの効果を上げています。基本的に競争性、透明性が担保され、しかも地元育成というこの3本柱が割とうまく機能している状況かなあと思っています。


法に触れるような悪弊が、いつから、どういう形で市役所に巣食ってしまったのか、これが残念ながら私ども把握できておりません。内部調査を実施して相当厳しい調査をやっており、一般の職員には人事権も懲罰権もあるのでそれができるんですが、話を遡ろうとすると、いま職員でない人は、知りません、存じませんで終わってしまうわけです。

こういうときに地検が捜査に入ったということですから、私としてはこれでいつから、だれが、どんな形で悪しき慣行を根付かせてしまったのか、ここにぜひメスを入れていただきたいと期待しています。
それを踏まえて、地検の捜査が終結すれば直ちに内部調査の報告を皆さまに示し、さらに公取から指摘された部分の要素も入れて、まさに三位一体で、どこが問題だったのか、どう改善するのか明らかにします。

そして、私が市長になってからも10か月、そういうものが行われていた、それに気づかなかったというわけで、私の責任も明確にしなければならないし、職員の処分も厳正にしなければならないと思っています。


この談合問題は市にとって大きなマイナスイメージです。が、徹底的にウミを出すんだという姿勢を明確に示していけば、市民の皆さまのご理解をいただけるのではないか、そして、全国でまだほとんどやっていない入札改革を新潟方式として示していけば、ピンチをチャンスにすることは可能だと考えています。

この2年、ほかにもごみ収集、ラスパイレス、補助金、情報開示、市民参画、地元学などにも取り組んできました。

市役所庁内も相当変わってきていると思います。意識改革を繰り返し繰り返し促しながら、小さな成功体験でも出来るだけ多くの職員に味わってもらって、職員全体が半歩一歩前へ出たという形で、全員野球の形で改革を進めていきたい。
そのためには、これから新潟が目指す政令市の理念、都市像をより明らかにし、それを市民、職員、多くの方々が共有する理念共有改革という形に結びつけていきたい。

2年間の点数、どれだけになるか分かりませんが、それは皆さんにつけていただくということで、私の総括とします。