<2005年7月5日更新>
「議会軽視」というけれど
新・新潟市となって3カ月、新たに26人の新議員を迎えた新潟市議会の周辺で、「篠田市長は議会軽視をしている」と怒る声を耳にしました。
官製談合問題などでは、記者会見する前に市議会全員協議会に出席して対応策を説明してきた篠田市長ですから、sky360は「そんなことはないはず」と首をかしげていたのですが、議会にはそういう不満があり、議長が口頭で申し入れをしたという事実は確かにあったようです。
6月定例会の一般質問では「議会軽視」どころか「議会冒涜」と発言した議員もいました。
「議会軽視」とはどのようなことを指すのでしょうか? よく聴いてみると「事前に詳しい説明がなかった」「これまでの執行部のやりかたと違う」ということのようです。新潟日報は、JR新潟駅の連続立体交差事業のことが一例だが、市長が直接市民ら各方面で市政について語ることに不満が高まっていることが背景にある、と解説しています。
市長が主権者の市民としっかり向き合って、市政の方針や手順を語ることが、どうして「議会軽視」ということにつながるのか理解に苦しみますが、「これまでと違う」というのは少しうなずけます。篠田市長はそれまで続いてきた政・官・業の癒着トライアングル構造を変えようとしているからです。
このことに対応できず、従来の古いモノサシで市政を測ろうとする議員がまだいるのでは――sky360にはそう見えます。篠田市長は議長の申し入れに対して「重く受け止める。議員と意識を共有できるよう前例にとらわれずに意見交換していきたい」と答えました。が、篠田市長はたとえ「独断専行」と批判されても、「市民満足度」を第一に測るモノサシは手放さないでしょう。
市政改革から新たな市政創造へ―。市と議会、執行部・職員と議員の癒着、慣れ合い、もたれあいの関係はもう終わりにしなければなりません。コンプライアンス条例の成立は、そのことを明確に示しています。
「議員も変わってほしい」。sky360は切にそう願っています。