「C」はコンデンサです。
C1:電源バイパスコンデンサ C2:プリ部リプルフィルター
C3:入力カップリングコンデンサ
C4:NFBの利得調整DCカットコンデンサ  C5:出力コンデンサ
 
C1/C2/C4(緑で表現)している場所はデカップリング、C3/C5(オレンジで表現)はカップリングコンデンサです
 
C1/2/4は交流成分を吸収する機能、C3/5は通過させる逆の機能をしています。Cは交流成分を流すという機能は一致しています。
 
またC1/2は電源安定用として、C5は出力用としてスピーカー電流を支える低インピーダンスが求められます。カタログ上ではC1/2/4にオーディオ用を使用すると電気的期待値が不足する形になります。C3/4にはインピやリプル値を求めませんからオーディオ用を使った方が良いのかな・・・とも考えられます。言い換えればC1/2/4にオーディオ用を使用すると性能が落ちる結果になります。
なんでも良いから全てオーディオ用を使えばよい・・・はずは設計上には無いのです。
 
適材適所と言った所ですね。はっきり申しましてオーディオ電解コンデンサは交流成分を流す機能に劣る所があります。
 
 
ここで気になったのが、スイッチング電源やマザーボード用の電解コンデンサです。データ上では3MHz領域まで伸びている超低ESR特性、オーディオ用より2桁優れた耐リプル性能が有るのです
 
オーディオコンデンサが85℃品が多く(この温度に弱い成分が音が良いと表現している方が多く存在しますが、)それでは105℃品のPCマザーボード用コンデンサを使用するどう変るのか。この部分のリスニング評価を専門家に依頼して見ました。
永年に渡り業務用真空管アンプを設計、製作している宇都宮在住のP社技術部長「B氏」と那須塩原在住のT社技術顧問
「K氏」のお二人にご協力して頂きました。
 
C1/2のインピや高リプル性能がS/N比に影響されます。C5は帰還回路範囲(NFBループ)よりスピーカーがはみ出しているため内部抵抗が低いほどICの性能を引き出すことが出来ます。
 
VCCとは電源のことです。IGは入力GNDの意味、PGはパワーGNDの意味です。
 
オーディオ用のコンデンサ(に限らず)音の良い・・・表現はどうしても計測上の数値ではなく評論家のリスニング上の意見で有ってユーザー全員の感じ方は全く異なるのです。
 
そこにオカルト性が潜みます。
コンデンサメーカーカタログの「うたい文句」では、「張りのある有る音」とか、「伸びる音域」とか、「豊かな低音」、「質感、量感」とかいろいろ表記されています。
実際に特性表を見ますと、内部抵抗(高周波インピーダンスが高いもの)の数値が見受けられます。つまり電気的にはコンデンサに求められる定格リプルに対して保証されていないものが多いのです。
外観は美しいものが多いですね。「見てくれ」には気を使っているのが分ります。
 
下に示すのは一般的な単電源パワーアンプです。ACアダプタ電源で動作するため、小中能力のアンプ回路によく使われています回路例です。
音を忠実に再現する電解コンデンサ
 
電子部品の中でも電解コンデンサは大きく性能差を持ちます。
特にアンプではその性能差が顕著に出ます。
音が良くなる・・・と言うよりも、回路設計上で特性の期待値を大きく左右するという表現が正しいです。
 
下の画像はオーディオ用電解コンデンサーのものです。
同じ25V1000μFでも、これだけ大きな大きさ、構造(電解液も含めて)の差が有るのです。(各メーカー全品種揃えると数百種類にも及ぶのです)
高級なものほど防振や線材(リード部)にグレード差を設けているものが多いです。
試聴実験中画像
(評論家様のお宅の試聴室をお借りした時のものです)
 
PCマザーボード用の電解コンデンサを使用した高リプル低ESRの最上位品SUNCON WGシリーズ、WAシリーズを使用した4450/42300/4600シリーズおやぢのアンプ試作品(HSA機能特性も試験)
試聴評価の結果では非常に優れた透明感(高S/N比)や、オーディオ用に負けない音の品位(聞いていて疲れない)評価を頂きました。
 
ESR特性はメーカーのオーディオ用では数値が300mΩ以上と高いですが、高周波低ESRシリーズのWA/WGでは15〜30mΩと小さく、耐リプル値も2桁以上大きいため電源、スピーカー電流特性上も大きく優れているのが確認されました。
 
電気的特性を考えれば、オーディオ用電解コンデンサだけがオーディオに合うのではないのですね。MB用コンデンサでも高品位のものは数値に見合った評価を受ける事が出来ました。
 
おやぢは今後も高品位コンデンサを駆使してアンプを作って行きたいと考えます。