人によってオカネをかける場所は違ってきて当然だとは思うのです。
でも、私個人はスピーカーやヘッドホンだと考えます。
 
オーディオは自分で録音する場合は別として、録音されたメディア再生の場合、一番大きく耳に影響するはスピーカーです。
 
置き場所の制限なども有るでしょうが、スピーカーは音の出口であり、耳に一番関係するデバイスです。
つまり、今まで「信号」だったものが耳に聞こえる状態に変換する唯一のデバイスです。
 
昔は再生装置(カセットデッキ、レコードプレイヤーからヘッドシェル、カートリッジ。もちろん針まで)音に直接影響するデバイスは広く多かったです。
 
しかしながら、今ではデジタルオーディオに変わって来ている時代、再生装置間の性能差はほとんど無くなりました。(もちろんスペック上の細かい部分は多く介在します)
 
60年代、70年代 、80年代まではオーディオはオカネをつぎ込む場所が多かったです。
金持ちは高級機を買い、貧乏人は音の悪い機種に対して改造や工夫をして高級機まがいのことをした物です。音に対する創意工夫が思いっきり生かされた時代と言えます。
 
言い換えれば、お金をつぎ込んだり、手間をかけた分だけ音が良くなるのがオーディオであって、オカネをつぎ込んでもなかなか改善しなかったのがビデオでした。
 
しかし、DAコンバータが音を出す時代、DA後の性能差は(特別なマニアは別ですが)現在は大きく変りません。
 
もちろん高額なハイスペック機はそれなりに高音質は当然でありますが、普及機との差が(オカネをかけた比率から考えた場合)昔ほど巾はありません。
 
しかし、スピーカーの品質は正直言いまして昔より劣るくらいです。
理由はたくさん有るでしょう。スピーカーは昔は国産や高級外国メーカー製品でした。
スピーカーの品質
70年代後期までは国内産のスピーカーが多く、品質も良かったです。
日本の家電メーカー直接製造のスピーカーが一般的で、バラツキが少なく安定しており、エッジの寿命も布製(樹脂含浸)や、コーン一体コルゲーションなども有りました。
長期間の使用でも劣化に強かったのです。驚くことに今でも70年代のスピーカーは良い音を奏でるくらいです。
 
80年代を越える頃にはコストダウンが厳しくなり、台湾製やエッジ部に口径が小さくても低音が出やすくなるようにウレタンゴムエッジが増えてきました。
 
ウレタンゴムエッジはボイスコイルの駆動ストロークを大きく出来るため、口径が小さくてもf0(エフゼロ)=最小共振周波数が低く出来ますから簡単に低音が出ますが、ゴムの劣化が早いため、寿命の短いもので数年でゴムが溶け始めてしまい、エッジのボロボロになったスピーカーを見かけます。
 
90年代以降は国内メーカーのものは一部を除いて中国製に切り替わり、価格と同時に品質の低下も招き、現在量販店で販売しているPC用スピーカー、アンプなどは異常に安くできていますが品質の安定度や寿命の点で最悪と言えるでしょう。
 
オーディオ機器はミニコンポ時代の到来と共にコストダウンが進み、「良い音が手頃な値段で安くなった」と同時に「名機のプライド」は失われてくる結果になっています。
 
良いスピーカー、それは今でも「名のあるメーカー」品以外は「見てくれ」だけの存在になってきて居ます。非常に残念な事です。
 
高級ケーブルなんかにオカネをつぎ込むのであるなら、良いスピーカーにオカネをつぎ込むのが正しいと個人的に考えます。
スピーカーケーブルには1m150円〜200円位のものを使いましょう。あまり粗悪なものは使わないで!
 
スピーカーケーブルはアンプの出力、アンプとスピーカーとの距離に応じて太さを決めましょう。
 
劇場や映画館、コンサート会場のような使い方の場合は別途高価なケーブルが必要です。
でも、家庭で使用するアンプの場合はせいぜい10〜15W対応で構わないのでそこそこのもので十分です。
 
オカネをかけると言うより、品質管理が重要です。
スピーカーケーブルは唯一ねじって端子に取り付けます。
 
途中接続のRCAピンケーブルやACコードには皆こだわるのですが、スピーカーコード、特に接続部はいい加減な処理になっているのが現状です。
 
マニアの方は金メッキのスピーカー専用端子を使いますが、一般の方は金メッキとは言わないまでもねじった端子部のハンダあげ(銅の酸化防止)処理には気を使って下さいね。特にアンプに繋がる側がいい加減にしている人を見かけます。
ねじった無処理の銅線部はどんどん酸化します。半年に一回くらいはむき直すか、ハンダあげ(鉛の入っていないタイプが酸化に強い)ので、ここの部分は処理にこだわりましょう。
せっかく高性能な再生装置やアンプまできちんと信号が行っているのに、スピーカー直前でいい加減になってしまっている状態が多いのです。
 
アンプスピーカー間の距離(8〜6Ω)常時15W程度まで
 
1m以内 ・・・・・・ 0.3SQ以上 1m 70円位のもの
1〜2m ・・・・・・・ 0.5SQ以上 1m 100円位のもの
3〜10m・・・・・・・ 0.75SQ以上 1m 150円位のもの
10m〜15m ・・・ 1.25SQ以上 1m 200円位のもの
15〜20m以上・・ 2.0SQ以上  1m 250円位のもの
オーディオで一番「音」を左右するのがスピーカーです。
くだらないケーブル類でオカネを浪費するのはもったいないのです。
異常に高いオーディオグッズは売っている側がボロ儲けしているだけに過ぎません。
ごく微々たる音質改善にオカネおつぎ込むのはやめましょう!
 
オカネをかけて、その分大きく結果が出るデバイスは(出力)の方に有ります。
 
モウケ主義の販売店に騙されないようにして下さい。