外断熱工法の盲点
近頃外断熱を強調して内断熱やグラスウールでの断熱さえ否定する住宅会社があるそうです。本当に外断熱と内断熱ではそんなに差があるのでしょうか。ここでは外断熱では発泡系断熱材、内断熱ではグラスウールというごく一般的な前提で記述します。
断熱性能を左右するのは工法ではない
結論から申し上げると断熱に関する知識と技術があれば外断熱も内断熱も性能に優劣の差はありません。断熱性能は断熱材の素材、厚さ、施工技術によって決定します。よって外断熱だから断熱性能が良いということはありえません。
確かに外断熱では熱橋(ヒートブリッジ)が少なく優れているように錯覚します。しかし木造住宅に関していえば、構造体である木自体が優れた断熱性能を持ち間柱や柱からの熱損失は問題になりません。それが問題になるというのなら、北欧で建てられているログハウスなどは寒くてたまらずあのような工法の住宅が普及したはずがありません。
クレーム続発の外断熱工法
外断熱工法は本来外壁を張る位置に発泡プラスチック系の断熱材をはり、その上に外壁を張るという工法です。当然ながら断熱材にビスなど効くはずもなく、外壁サイディングはビスによって跳ね出しの中吊りのような状態になっています。
そこにきて発泡プラスチック系断熱材が熱に弱く、徐々に熱やせしてきます。すると中吊りしているビスの負担が増えサイディングの重みに耐え切れずずれてきます。当然ながら雨漏りの原因となり、構造躯体も傷みます。
それならとビスを増やせば下図のようにヒートブリッジのリスクが跳ねあがり結局構造躯体をいためることになります。
またネオマフォームを除く発泡プラスチック系断熱材は、5年で製造時の30%も断熱性能が低下するので、これらを使っている時点で、売ることしか考えていないのがばれてしまいます。
この辺が全てクリアできれば、私達も外断熱をとりいれようと思いますが、現在の方法はリスクが大きいわりに、メリットが無さ過ぎます。
外断熱を採用している会社は、一般の消費者には、このことが理解された上で施工しているのか疑問です。