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酢屋は享保6年(1721年)より続く老舗の材木商で、現在の当主は10代目にあたります。幕末期、6代目酢屋嘉兵衛が「才谷」の偽名を使っていた龍馬を酢屋の2階に匿っていました。当時の酢屋は、大阪から伏見、京都へと通ずる高瀬川の木材の輸送権を独占しており、非常に繁盛した店でした。高瀬川に接したこの場所は、伏見、大阪との連絡に格好の地であった為、龍馬は海援隊の屯所を置いたようです。
龍馬は酢屋の二階表西側の部屋に住んでいました。この店の前は、道を挟んで高瀬川の舟入になっていたのですが、龍馬は部屋の中から舟入に向けてピストルの練習をしていたと言います。龍馬は、一カ所に長く止まることなく居場所を転々としていたのですが、ここから近江屋に移った10日後に刺客に襲われ命を落とします。
酢屋は、今でも材木を取り扱い、壬生に移転しながらも「千本銘木」として商売を続けています。また、酢屋は、昔の店構えを残しつつ創作木工芸の店として営業しており、龍馬をかくまった2階はギャラリー龍馬となっています。ここでは、龍馬追悼展などのイベントが行われます。

開館時間12:00〜18:00 月曜休
ギャラリー入館料:500円