二年坂の名の由来には二つの説があって、三年坂に比べて小さな坂という事から来ているという説と大同2年に出来たからとする説がある。
地元の子供達の間では、三年坂で転ぶと三年で、二年坂で転ぶと二年で死ぬと信じられている。このため、坂を走って下りる様な子は滅多にいない。
二年坂
一念坂から続く石畳の道を歩いていると何時の間にやら坂道になっていて、やがて幅の広い階段になり八坂道へと続いている。ここが二年坂と呼ばれる道だ。
・二年坂
左:竹久夢二寓居跡
二年坂の中ほどにある石碑。大正時代の代表的な画家・詩人である竹久夢二が、1917年(大正6年)に愛情関係のもつれから東京から逃れて来て暮らしていた所。恋人彦乃が訪れるまでの数ヶ月をここで過ごした。
・八坂道
二年坂を登り切るとまた石畳の道に出る。これが八坂道(正しくは八坂通)だ。ここから右に下れば八坂の塔のある法観寺の前に出る。少し坂を下って塔を背に写真を撮るのも良いかも知れない。三年坂へは左に登って行く事になる。
八坂道は、鴨川のすぐ東の縄手通から三年坂へ続く道。道の名前はこのあたりの地名から来ている。ここは、明治以前は辰巳新地という花街だった所で、遊女が八坂の塔を巡って踊る八坂踊が、風物詩になっていた。今も町並みにその頃の面影を残している界隈である。
左:八坂道から見た八坂の塔
右:奥丹
二年坂から八坂道を少し登った所にある創業360年の湯豆腐の老舗。湯豆腐をメインに田楽や精進揚げ、ご飯、漬物などがついて一人前3000円。
・三年坂
八坂道の石畳が尽きるところが三年坂である。名前の由来には諸説あるが、大同3年(807年)に完成したから三年坂という説と、この坂の上の清水にある子安観音へ「お産が寧か(やすらか)でありますように」と祈願するために登る坂であることから産寧坂と呼ばれるようになったという説が有力だ。
京都の中でも最も京都らしい一角がこの三年坂である。歩くと結構きつい坂で、安産祈願にお腹の大きな人が登って大丈夫だったのだろうかとつい考えてしまうのは私だけだろうか。
三年坂
名前の由来として、清水寺に参拝した人がこの坂道で再び念願を強くするから再念坂、あるいは、願いが叶ったあとで観音様への御礼に再度お参りする時に通る坂であることから再念坂と呼ぶようになったという説もある。
三年坂を上がりきった右角にある七味専門店。創業350年に及ぶという老舗。ここの七味は辛いだけではなく、美味しいと感じるから不思議。香りも素晴らしく、一度味わうと他の七味は使えなくなる。七味の他に山椒と一味も扱っている。
七味唐辛子小袋250円から。
七味家
・ホーム
・平安神宮
  青蓮院
・白川へ
奥丹ホームページ
七味家ホームページ
二年坂の位置


奥丹の位置


三年坂の位置



港屋ホームページ
三年坂についての他の話題のページ
右:かさぎ屋
竹久夢二が、好んで通った甘党の店。夢二の寓居跡の隣にあり、大正3年の創業だから、夢二が通った頃はまだ真新しい店だった。丹波大納言小豆を使った京都ぜんざいが美味しい。600円。
かさぎ屋紹介ページ
瓢箪屋
三年坂を少し上ったところにある瓢箪屋(大井人形店)。店先に沢山の瓢箪が並んでおり、初めて見るとぎょっとする。この瓢箪は、元々は音羽の滝の水を汲むたのものであったが、今では縁起物として売られている。三年坂で転ぶと三年で死ぬという伝説があるが、もし転んでしまったら、ここの瓢箪を買うと良い。角がとれて丸く収まるという厄よけの効果があって、死ななくて済むようだ。また、まねき猫もこの店の人気商品のひとつである。
・知恩院
・御影堂
 濡神明神
・八坂神社
・高台寺道
・高台寺
・石塀小路
・一念坂か
 ら二年坂
・二年坂
  三年坂
・清水寺
・法観寺
  庚申堂
・番外編
・六阿弥
 長楽寺
 円山公園
・京都の散
 歩道
清水寺門前会ホームページ
三年坂を登り切って左に曲がると、土産物店が軒を連ねている通りに出る。清水道だ。絵に描いたような観光地で、常に人混みで溢れている。しかし、土産物屋を一軒一軒覗いていくのもまた楽しい。大抵は修学旅行生相手の土産物であるが、中にはこれはと思うものが見つかるかも知れない。坂を上りきると、清水寺の仁王門が出迎えてくれる。
清水寺の門前をにぎわす商店街。土産物店がほとんどだが、漬物店、
扇子専門店、清水焼の専門店、京刃物の専門店など、探してみると面白い店がいくつもある。また、三年坂の近くに出来た京都老舗小路では、創業100年以上の京都の老舗の支店が一カ所に集まっており、
伝統ある土産物などを探したいときには便利な場所である。
・清水道
清水寺門前町
京都老舗小路ホームページ