・八坂神社
円山公園から八坂神社へは直ぐ隣である。八坂神社は「祇園さん」の通称で呼ばれ、祭礼である祇園祭は全国に知られる。また、全国各地に約三千もの分社を持つ。それほど広くはないが、四方に出入り口のある開放的な明るい境内だ。
八坂神社は656年の創建と伝えられている。祭神としてスサノヲノミコト(素戔嗚尊)、クシイナダヒメノミコト(櫛稲田姫命)、ヤハシラノミコガミ(八柱神子神)を祀る。本殿は祇園造りと言われる独特の形式で、現在のものは1654年に再建されたものである。この下に竜穴があり、神泉苑や東寺にまで通じているという。
2002年(平成14年)に40年ぶりの修復が完了したばかりで、今はピカピカの状態だ。重要文化財。
八坂神社本殿
美御前社
本殿の東にある八坂神社の末社。美容の神様として知られる。祇園の舞妓らが訪れる一方、化粧品会社からの信仰も厚いという。霊験はあらたかで、一度参拝されてはいかが。
舞殿
本殿の南にあり、舞の奉納など様々な催しに使われる。祇園祭の時には写真のように三基の御輿が安置される。沢山の提灯は祇園のお茶屋や料亭から寄進されたものがほとんどで、八坂神社に対する地元の信仰が厚い事を物語っている。
西楼門
八坂神社の西楼門は四条通に面し、その姿から御篭門の異名を持つ。1489年(明応6年)の竣工。大正の頃、四条通拡張に伴い左右の翼廊を建立して現在の姿になっている。重要文化財。
よく間違えられるが、八坂神社の正門は南楼門で、この西楼門ではない。また、この門の下が祇園石段下と呼ばれているが、その石段下からこの門を見上げた姿は、最も京都らしい風景の一つと言ってよい。
八坂神社の七不思議のひとつとして数えられ、この楼門には、蜘蛛の巣が張る事がなく、また雨だれの跡も付かないとされる。
石の大鳥居
八坂神社の正面に位置する石の大鳥居は、1646年(正保3年)に建立されたもので、1662年(寛文2年)5月の地震により一度倒壊したが、1666年(寛文6年)5月、酒井雅楽頭により補修再建さた。
柱高四間二尺、太さ一丈一尺、貫長七間、同広さ二尺三寸、同厚さ一尺八寸、笠木七間半。現存する石鳥居としては、最大のものである。重要文化財。
八坂神社の東北角の鳥居から入ってすぐにあるこの石は、一見何のへんてつもない石に見えるが、夜になると泣き出すという伝説を持つ。
夜泣き石
八坂神社から円山公園に入った所にあるこの建物は、祇園祭の山を保管するための施設で、山鉾館という。八坂神社の境内から外れた所にある事から、何の建物か知らない人も多いのではないだろうか。一番東のシャッターのところが展示室になっているのだが、最近開いているのを見た記憶がない。
山鉾館
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八坂神社ホームページ


八坂神社の位置


美御前社の位置


舞殿の位置


夜泣き石の位置

西楼門の位置

石の大鳥居位置

山鉾館の位置



八坂神社の七不思議(ねこづらどき)
祇園祭山鉾紹介ページ
八坂神社には、七不思議が伝えられている。この七不思議をたどって境内を歩いてみるのも面白いと思う。既に本殿下の龍穴と西楼門については説明したが、残る五つの不思議を紹介する。
竜吼
八坂神社の本殿の東、玄関前の柱から西に向かって柏手を打つと、柱にある龍の像が鳴くと言われている。
・八坂神社の七不思議
南楼門は、八坂神社の正門であり、下河原通に面している。元あった南楼門は1866年(慶応2年)の火災で焼失しており、現在の建物は、1879年(明治12年)に再建されたものである。
南楼門

南楼門の位置
忠盛灯籠
二見岩
力水
永久年間(1113年〜1117年)の頃、白川法皇が雨の夜、東山の麓に住む祇園女御の許に赴かれようとして八坂神社の境内を通られた。そのとき、前方に鬼のようなものが見えたため、法皇は、お供に従っていた平忠盛にあれを討ち取れと命じられたが、忠盛は落ち着いてその正体を見定めんとこれを生け捕りにした。捕まえてみると、鬼の正体は祇園の社僧であった。この社僧が油壺と松明とを持ち、燈籠に燈明を献ろうとしていたのだが、僧が雨を防ぐために被っていた蓑が、灯りの光をうけて銀の針のように見えたのであった。忠盛の思慮深さと勇気は人々の賞賛を集めるところとなり、またこの事件以後法皇の信任を得る事となったため、後の平家興隆のきっかけとなった。

忠盛灯籠の位置
八坂神社の末社の一つ、大神宮内の内宮と外宮の間にある岩。一見小さな岩だが、その根は地軸に届くほど深いと言われている。

二見岩の位置
八坂神社の境内の東、大神宮の前にあり、祇園神水と呼ばれている。この井戸自体は最近のものだが、90mの深さから汲み上げており、この水を飲んで美御前社に参拝すると美人になれると伝えられている。

力水の位置
・知恩院
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 ら二年坂
・二年坂
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