枚方市牧野の紹介 3(古道編その2)
片埜神社参道
京街道は、このあと牧野を離れ、三栗を経て枚方宿へと続きます。京街道はここでひとまず置く事として、ここからは片埜神社の参道を歩いてみる事にします。
@常夜灯の脇にあった鳥居の石材。古い写真を見るとここに鳥居が立っていたのが判ります。灯籠より少し前の1797年(寛政9年)に建てられたもので、建立後約200年を経過し、老朽化により倒れてしまったのでしょうか。
A常夜灯の間の道を進むと広い車道に出ます。この道は阪今池公園の前を通って穂谷川へと続くのですが、江戸期の古地図にも描かれている道で、当時は道の両側に松並木があったようです。
B穂谷川に架かる馬場崎橋。かつてこのあたりに馬場があったのでしょうか。あるいは馬の通る道に架かる橋という意味なのか。この橋の手前が小倉村、向こう側が阪村でした。
C馬場崎橋を渡って阪村に入ったあたり。右のマンションや社宅の建っている場所は、以前は蓮池という名の池だった場所です。片埜神社への参道は今池とこの蓮池の二つの池のほとりを通っていた事になります。
D片埜神社本殿。祭神の一つとして菅原道真を祀ることからか、境内には梅が多く植えられています。特に本殿前の2本は毎年見事な花を見せてくます。
牧野には、街道や参道以外にも昔からの集落の中に趣のある道がそこかしこにあります。ここからは、その中からいくつかを紹介します。
集落の中で見つけた道








@宇山町にある古道。どこか旧街道のような趣があります。坂村から宇山村、養父村、上島村を結ぶ道だったようです。
A左の道の続き。道端のカンナの花が綺麗でした。
B阪2丁目にある道。阪は古くからある集落で、歴史を感じさせる家や道が多くあります。
CBの道を下りた所にある「左帝釈天参道」の石碑。この先にある青岸寺に帝釈天堂があり、そこへの参道という意味でしょう。
E牧野駅は、1910年(明治43年)の京阪電鉄の開業当時から設置されている牧野の玄関口です。小さな駅ですが、毎日大勢の乗降客で賑わいます。
F阪の集落内には、柿の木が多く植えられています。柿は春の芽出しから新緑、花、夏の緑から秋の実、さらには冬の裸木の風情と一年中楽しめます。この柿の実は甘いらしく、家の門前に「どうぞ持っていって下さい」とたくさやん置いてありました。阪の人情味が感じられたひとコマです。
Gアテルイの眠る牧野公園の秋。春の桜で有名でですが、秋の風情もなかなかのものです。アテルイが処刑されたのは802年(延暦21年)8月の事、このあたりはその頃から既に開けた場所だったのでしょうか。この周辺の道に歴史を感じるのは当然の事なのかも知れません。
H阪で見かけた秋の空。












D帝釈天堂がある青岸寺。青岸寺は融通念仏宗の寺で、長く荒廃していましたが平成11年3月に再建され、写真のようなきれいな姿に蘇っています。