例えば火力発電。
火力発電は燃料を燃やし水を沸騰させ、その蒸気でタービンを回します。
発電効率がよく、水力に比べ発電量も多く、燃料を調整することで発電量を容易に調整できる事など、多くのメリットがあります。しかしながら燃料資源には限りがあり二酸化炭素を排出し燃料供給が国際情勢により左右される。環境への影響が多いなどが挙げられます。
原子力発電ではどうか。
原子力発電は、原子炉内で核分裂反応をさせ、その熱を利用して水を熱し、蒸気を発生させ、その圧力でタービンを回す仕組みになっている。原理は火力発電と似ている。
発電量が非常に多く安定した電気を供給することができる。
またコストが低く経済性も高く温室効果ガスを発生させないといったメリットがある。
反対に、原子力発電には放射線の厳しい管理が必要となり放射性廃棄物も発生する。
ご存知の通り、一度事故を起こしてしまうと甚大な被害をもたらす。
太陽光発電や風力発電、地熱発電や潮力発電などと言った自然を利用した発電方法もメリットデメリットが存在する。
今の日本はこういった各発電を上手く合わせ、各家庭や工場、日本各地に安定した電気を供給している。
img_2841.jpg
img_2922.jpg
img_2857.jpg
img_2932.jpg
発電所の廃墟一つとっても、そこには原理があり、効率があり、仕組みがあり歴史がある。
建物に絡みつく植物が綺麗だ、とかレンガが素敵などと言った観点だけもよいのだが、なぜここには大きな穴があるのか、なぜ電線を支えるには碍子が必要なのか、なぜ川と斜面の間に建屋があるのか、なぜレンガ造りなのかなど、そういった事を調べたり考えたりすると、所謂「写真だけの廃墟」の様な表面的な廃墟より、もっと奥深い廃墟を楽しめるのではないだろうか。
感覚や感性は人それぞれだが、「綺麗な写真だけ」撮れれば、それをみんなにみてもらい「すごいでしょ?綺麗でしょ?珍しいでしょ?変わっているでしょ?こんな加工したの!」と「イイネ」の一つでももらえればそれでいいだけの廃墟趣味は、別に廃墟じゃなくてもいいんじゃね?と正直思うところである。
まぁそれが最近の廃墟趣味の「当たり前」なのだから仕方ない。
見ていて楽しい廃墟サイトやブログがあったらいいなぁなんて思ってしまうわけですよ。
TOP