【最終話】やさしい声
映し出された映像の中に由紀はいた。

「由紀……」夏木立の中で微笑んでいる由紀……

会いたい…… 由紀に会いたい

夏の日の午後、緊張したぼくのそばに由紀がいる。

「由紀−!」床に頭を押し付け、声を上げてぼくは泣いた。
            
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