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アカクスの岸壁画の時代説明
野生生物の時代(BC 12000年〜BC 8000年 )‥‥岩刻画が多く、ゾウ、スイギュウ、アンテロープ類の動物が単独で大きく描かれることが多い。哺乳類が棲息していたことは、ここが気候温暖なサバンナであったことを証明する。

狩猟民の時代(新石器時代・BC 7000年〜BC 4000年)‥‥この時代には、狩猟の様子が躍動的に描かれ、また赤、黄色など色彩を使った岩壁画も見られるようになってくる。身体に瘢痕のある人物が描かれているが、瘢痕の習慣はサハラの民族にはなくマリのドゴン族に見られる事から、黒人の祖先によって描かれたと思われる。帽子を冠りスカートのようなものをはいた女性像など、描かれた人物の頭は丸く、顔には目鼻がない。細い腕と比較すると足は太く短くずんぐりとした体格をしている。これらは「円頭人物の時代」 とも呼ばれる岩絵群で宇宙人だという説も登場し、謎は多い。

牛の時代(BC 4000年〜BC 2000年)‥‥この時代になると、気候は乾燥し始め、サバンナの環境で生きる動植物が姿を消し、牛及び羊の放牧、狩猟、舞踊、などが描かれている。

馬の時代(BC 1200年〜BC数百年 )‥‥狩猟用・戦闘用の馬や馬車が描かれ、二輪車を引く2頭の馬は四肢を前後に長く伸ばした独特のスタイルで描かれ、地中海のミケーネ文化を担ったクレタ人によってもたらされたとされている。その後、トゥアレグ族の祖先にあたるガラマンテス人によって馬車が利用された。

ラクダの時代(BC 200年〜 )‥‥サハラの乾燥化が進みラクダがサハラ交易をになうようになる。ラクダはBC 200年頃、ペルシャからエジプトにもたらされ繁殖したとされる。ラクダの絵と同時にトゥアレグ族の使ったティフィナグ文字も見られる。

アラブ・ベルベルの時代(11世紀以降)‥‥イスラム到来後のアラブ人とベルベル人の時代のもので、アラビア文字が見られる。

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