157.「"ゴキブリ"が獲れないんだけど!」
私達夫婦は、自らの住まいを不衛生にしているつもりはさらさらないし、それどころか専業主婦である私の妻は、暇をもてあまして掃除には熱心で、住まいは比較的に清潔に保たれていると自負していますが、それでも頻繁に、ゴキブリが出没します。
"ごきぶりホ○ホ○"を仕掛け始めて10年以上にもなりますが、憶えている限りでは、それで獲れたのは今までの10年間でせいぜい2〜3匹程度で、むしろ雑巾やスリッパを投げつけたり、飲みかけていた熱いお茶をぶっかけたり、蚊用の殺虫剤を噴霧したりと、人力で捕獲したことの方が圧倒的に多いのです。
数ヶ月前のことですが、仕掛けてある「ごきぶりホ○ホ○」の横をゴキブリが何食わぬ顔(?)で通り過ぎるのを目撃するに及んで私はカーッと頭に血が上り、早速メーカーの"アー○製薬"に対して、苦情のメールを送りつけました。
「始めまして! ここ10年ほど、貴社の"ごきぶりホ○ホ○"を使用しておりますが、私の記憶の範囲では、ゴキブリが獲れたことは僅かに1〜2度だけです。
つい1ヶ月前にも新たに"ホ○ホ○"購入し、台所などの暗がり3箇所に仕掛け直しましたが、今日に至るも1匹も獲れません。詰まるところ我が家では、貴社の"ごきぶりホ○ホ○"は、ゴキブリ退治にはなんの貢献もしてくれないし、実際のところ効果がないのではないか? というのが私の疑念です。"ホ○ホ○"には、本当に能書き通りの効果があるんでしょうか? 効果があるのなら、どうして全くと言っていい程獲れないんでしょうか? 仕掛け方が悪いとか、仕掛けた場所が悪いとかの説明は聞きたくはありませんが、真実はどうなのかを知りたく、回答をいただきたいと思います。今日も「ホ○ホ○」のすぐ側でゴキブリを見つけましたので、無性に腹が立ち、メールしました」
翌日早速、回答のメールが来ました。
但し末尾に、「この文書は弊社の著作物であり、この内容を転載・リンクなど方法のいかんを問わず、外部に公表することは著作者として固くお断り申しあげます」との警告が付されていましたので、回答の内容をそのまま公表はできませんが、その概略を記します。
「小田和 朗 様
いつもアー○商品をご愛顧くださいまして、まことにありがとうございます。"こぎぶりホ○ホ○"は、1973年(昭和48年)に発売開始して以来30年余りの間、お客様方に一定の評価をいただき、現在も引き続き製造・販売させていただいております。
<以下概略>
"こぎぶりホ○ホ○"に限らず商品には、「効く」「効かない」という両方の評価があるのは事実であり、その効能には、お客様方に当商品特長を分かりやすく訴えたいという気持ちから、一部セールストーク的な表現があることも否定しない。
使用上の注意としては、
・ゴキブリは習性として壁に沿って行動することが多いので、できる限り壁に沿った場所に置くこと。
・ゴキブリは雑食性のため、付近に食物や水があると、そちらの方に誘引されることがあり、特に台所ではその可能性が高く、周辺の残飯などは、できるだけ片付ける。
いずれにしましても、お申し出の内容は弊社関連部署に伝えて、今後の商品改善の参考とさせていただく」などのことが丁寧にしたためられており、非常に好感が持てました。
しかしいくら好感が持てたといっても、効かないものを使い続けるわけにはいきません。
そして遂に、永年使い慣れた"ごきぶりホ○ホ○"に見切りをつけて、今年の5月頃から他社の、"ゴキブリゾ○ゾ○"という類似商品を使い始めました。
矢張り案の定1週間経っても、1匹も獲れません。
今やすっかり達人の域に達している私は、この1週の間にも、得意のスリッパ投げで、1匹をしとめました。
「長年、他社の"ごきぶりホ○ホ○"を使ってきました。しかし獲れるのは年に1匹ぐらいで、気が付くと仕掛けてある「ホイホイ」のそばを、ゴキブリが我が物顔でうろついている、そんな情けない状態がいつまでも続き、遂に愛想を付かした私は、1週間ほど前に貴社の"ゴキブリゾ○ゾ○"に買い換えました。
今住まいの5ヶ所に"ゾ○ゾ○"を仕掛けていますが、今日に至るまで一匹も獲れません。
大手メーカーが揃って、消費者を欺くような商品を、大宣伝しながら平然と販売しています。
私の家では「ホ○ホ○」は、多分過去10年以上も殆んどゴキブリの捕獲に成功していないと思われますが、貴社の"ゾ○ゾ○"も同じような効能なのでしょうか?
これ程科学技術が発達した時代に、ゴキブリくらい完璧に捕獲できないものでしょうか? 少なくとも我が家のゴキブリは、貴社製品には何の関心も示してくれないようです」。
翌日回答が来ました。
これには「この文書は弊社の著作物であり、……」の警告文は付されていなかったので、ほぼそのままの文面を転載します。
「平素は弊社製品をご愛用いただきましてありがとうございます。
このたびは、製品に不備がありまして大変申し訳ございませんでした。
お手元の製品を着払いで下記までお送りいただければ、商品交換または商品券にて商品代をご返金させていただきます。ご面倒ですが、「メール連絡済」と記入の上下記までご返却願います。手数をお掛けいたしますが、よろしくお願い申し上げます。
《ご返送先》
株式会社 白○ お客様相談室 宛」
この回答内容は、全くユーザーを愚弄するもので、こちらの疑問には何一つ答えていません。
ただ製品の不備を謝り、「着払いで製品を送り返して欲しい」と、クレームの回答用に予め準備された文章を、慇懃を装いながら機械的に伝えてきただけです。
こんな回答では、「当社の"ゴキブリゾ○ゾ○"は効果がありません」と白状しているようなものです。
このようなゴキブリ捕獲商品の評判はどうなのかと、念の為にネットで調べてみましたら、下記のようなブログを見つけました。
「1週間ばかり前に"ゴキブリゾ○ゾ○"なるものを買ってきて置きました。 一番初めにそれに かかったのは私の足でした。 2番めにかかったのはデジカメの紐でした。 その他は何も付かなくてきれいなものです。 こきぶりだんごを買ってきたほうがいいのでしょうね ...」
平成18年8月18日